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【初めてのテント泊】テント泊vs 山小屋泊 どちらが魅力的?

【初めてのテント泊】
テント泊vs 山小屋泊 どちらが魅力的?

山小屋に何回か泊まって、そろそろテント泊もしてみたいなという人もおられるかと思います。
テント泊の魅力って何でしょうか。山小屋泊と比べるとテント泊の良さがわかり、
テント泊を始めるかどうか決められると思います。
二つの魅力を比較しながらご紹介します。

1.テント泊の魅力

1-1.柔軟にスケジュールをたてられる

山小屋は食事の時間や消灯時間が決まっていたり、
チェックアウトが朝8時頃と早かったり、
自分の好きな時間に好きなことをすることができないのに対し、
テント泊では夜遅くまで明かりをつけてお酒を飲んだり、
本を読んだり、昼までぐっすり寝たり、自分の好きな時に好きなことをしても誰からも文句をいわれません。
だから自由を満喫したい人にはテント泊が圧倒的におすすめです。

テント泊の魅力

1-2.大自然と一体化する感覚

大自然と布一枚だけの隔たりだけというのが、山小屋と全く違うところです。
沢の音や小鳥のさえずり、空気の香り、テントに差し込む太陽や、
吹き付ける雨や風をそのままに感じることができます。
テントの布一枚めくれば星が見られたり、お酒やごはんを食べながら絶景を楽しんだり、
コーヒーを飲みながらモルゲンローテを待ったりと、風景を味わうには山小屋よりもはるかに利便性が高いのもテント泊の魅力です。

1-3.プライベートの確保

どんなにテント場が混んでいても、テントの中は一定の広さとプライベートを確保することができ、
好きなだけごろごろしても恥ずかしくありません。
特に着替えは他人の目を気にすることなく好きな時にできるのはうれしいですね。
山小屋は混んでいると、寝る場所がかなりせまくなり不快です。夏のシーズン時には畳一畳に2~3人ということも珍しくありません。

1-4.経済的

道具一式揃えるのに初期費用はかかるものの、
その後の費用は山小屋に比べると圧倒的に低価格で済むので、
何度も山に登る人ほど経済的なメリットがあります。
山小屋が6000~10000円程度であるのに対してテント泊は500円から高くても1000円程度と10分の1以下の価格になっています。



1-5.冒険的

自分のことは自分ですべてやらなければならないという責任感。
テント泊の最大の楽しみは、
限られたリソースの中で衣食住の問題を全てこなし、
山頂を目指すという最高のゲームをクリアするという点かもしれません。
重い荷物を背負って下界に降りた時の満足感や、達成感の強さは山小屋では味わえないものです。

1-6.三密の回避

新型コロナの影響で、人数制限をしている山小屋も少なくありません。
山小屋に泊まれる可能性が以前より低くなっています。
また山小屋の中よりも三密を避けることができ、
より安全なのがテント泊です。
同居する家族でなければ、大人数のテントよりも1人用のテントが推奨されます。

1-7.挑戦できる山が増える

大雪山の縦走ルートのような山小屋がないエリアでは、
テント泊が必須になってきます。
また日帰りでは難しい山もテント泊にすることで難易度を下げることができます。

1-8.サバイバル力が身につく

テント泊での経験は災害時にガスや電気が止まった場合でも応用することができます。
寝袋を体育館に持ち運んで寒さをしのいだり、お湯をわかしたり炊事をしたりとサバイバル力を生かすことができるはずです。

2.山小屋の魅力

山小屋の魅力

2-1.荷物の重量

テント泊に必要な装備は、テント、シュラフ、マット、ストーブなど多岐にわたります。
このためバックパックは40l70lのサイズでなければならず、
重量は15kgを超えることも珍しくありません。
山小屋泊にすると「住」の部分が不必要になり圧倒的に軽くなります。

2-2.到着後のゆっくりした時間

テント泊の際は、キャンプ場などの目的地に到着した後にやることがたくさんあるので、
早めに目的地に着いている必要性があります。
ゆっくり休んでいると、どんどん良い場所が取られてしまいますし、
テントの設置だけでなくシュラフを広げたり、食事の準備も必要です。
山小屋泊の場合は、到着後ゆっくりと休むことができ、
山に関する本や漫画を読んだり、景色を楽しみながらのんびりとした時間を過ごすことができます。

2-3.食事

名物料理が食べられる山小屋も楽しみの一つ。
八ヶ岳オーレン小屋の馬肉たっぷりの「桜鍋」、
南八ヶ岳・赤岳鉱泉の分厚い「ステーキ」、
金峰山小屋の「ワイン付きプレート」などが有名です。
スイーツ系では、燕岳・燕山荘のケーキや合戦小屋のスイカもよく知られています。
食事を山小屋でとれば、食料や調理器具も不要になります。

2-4.快適さ

トイレや水が自由に使えたり、売店でお土産やお酒が買えたり、
携帯の充電ができることも。
寒い時には暖房がついていたりととても快適です。
温泉がついている山小屋では、何度も入浴が可能なところもあります。
テント泊の人は使えるトイレが別で汚かったり、
テント場からトイレや水場まで距離があったりと不便も多くあります。
また山小屋では濡れた装備を乾かすことも可能で、翌日とても快適に過ごすことができます。

2-5.悪天候での安心感

テント泊の場合は風が吹けばテントが揺れ、
雨がテントを激しく打ち付けるなど、雨風の影響をダイレクトに受けてしまいます。
寝心地がわるかったり、最悪テントが崩壊してしまうことも。
雷や台風の場合は眠れなくなるほど不安になったり、
天気の行方に一喜一憂しなくてはならないのですが、
山小屋ではさほど雨風の影響をうけることはなく安心して休むことができます。
雨の中テントを撤収したり、濡れて重くなったテントをザックに入れて歩き続けるのは、
テンションがとても下がります。悪天候時での安心感はテント泊とは比べ物になりません。

2-6.不安なことについての相談

山小屋のスタッフや管理人は、危険個所や天候についての最新情報をたくさんもっています。
混雑状況やルート、所要時間など不安なことについて相談ができるのは、初心者にとってとても心強いはずです。

2-7.他の登山者と仲良くなる

隣り合わせになった他の登山者からいろいろな山の話を聞いたり、
アドバイスをもらったり、仲良くなるチャンスはテント泊の場合より何倍もあります。
中には一緒に登山をすることになるなど長い交流になる人も少なくないようですよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
テント泊の自然と一体化できる感覚や困難に打ち勝って得られる達成感も素晴らしいですし、
山小屋泊の気軽さや安心感も捨てがたいですね。
山でのテント泊をしたことない方は、是非、テント泊をしてみてはいかがでしょうか。新たな世界が広がると思います。

初期費用を抑え、気軽に始めることができるので、
テント泊が続くかどうか不安な人は、テントのレンタルもできますので、検討してみてくださいね。


(酒井健斗)

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