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登山保険の種類を比較!選ぶときのポイントも紹介!

登山保険の種類を比較!選ぶときのポイントも紹介!

山登りをするなら、必ず入っておきたいのが登山保険です。
保険に入っていないと、万が一事故にあったときに多額の費用がかかってしまいます。
しかし、「どのように選んだら良いのか分からない」「種類が多くて選ぶのが面倒」などの理由で、実は入っていないという方もいるのではないでしょうか。
今回は登山保険についてよく分からない方向けに、保険の種類を比較しながら解説していきます。また、保険に入る際に知っておきたい・気を付けたい点も紹介します。

1.登山保険の種類

登山保険の種類

出典:photoAC

登山保険の種類は、「契約期間」と「補償される範囲」の組み合わせによって、大まかに4種類に分けられます。それぞれの違いを比較しながら解説していきたいと思います。
1-1)契約期間
・短期契約タイプ
1日~1週間程度の、短期契約の保険です。1日当たり数百円程度のプランが多く、お手軽に加入することができます。長期契約タイプと比べると、補償の内容が簡素になりがちです。年間を通して、登山に行く回数がそこまで多くない方におすすめです。

・長期契約タイプ
1~5年程度の、長期契約の保険です。登山に行くたびに保険の契約をしなくてもよいので楽ですし、入り忘れの心配もありません。一回の支払い金額は高めですが、山行回数が多く、トータルで短期保険よりも安くなるのであれば、こちらがおすすめです。

1-2)補償される範囲
・軽登山向けタイプ
ハイキングやトレッキングなど、一般的な登山道を歩く程度の登山を目的としている方向けです。「山岳登はん」は補償の対象外です。山岳登はんとは、アイゼン、ピッケル、ロープなどの道具を使用した登山や、それと同程度の危険がある登山のことです。ですので、雪山やバリエーションルートなどは、補償の対象外になる場合が多いです。

 ・本格登山向けタイプ
一般的な登山に加えて、雪山やクライミングなど、本格的な登山を目的としている方向けです。こちらは山岳登はんも補償の対象になります。アイゼン、ピッケル、ロープなどの登はん道具を使用するルートや、危険度の高いルートに行く場合は、こちらを選びましょう。

2.登山保険の補償内容

登山保険の補償内容

出典:photoAC

登山保険を選ぶにあたって、知っておきたい補償の内容をまとめました。保険会社やプランによって保障されるもの・されないものがあります。自分にとって何が必要か考えることで、選ぶ保険を絞っていきましょう。

・救援者費用・遭難捜索費用補償
レスキュー隊への報酬やヘリコプターの運航など、遭難した際の捜索や救助にかかった費用が支払われます。本格登山向けの保険の場合、救援者が現地へ駆けつける際の交通費や宿泊費用などの雑費は、補償の対象外になる場合があります。

・入院・通院・手術費用補償
ケガで病院に行った際にかかった費用が支払われます。医療機関に支払った総額によって保険金が決まる場合や、入院や通院した際に支払われる保険金が日額で決まっている場合など、保険のプランによって様々です。

・携行品損害補償
不慮の事故により道具が壊れて修理したり、盗難されたりした時に支払われます。基本的には、経年劣化によって破損したものや、不注意によって紛失してしまったものは対象外になります。また、補償の対象となる道具も保険によって違いますので、加入前によく確認しましょう。

・個人賠償責任補償
不慮の事故によって、他人にケガをさせたり、他人の物を壊してしまったりした場合に支払われます。

・死亡・後遺障害保険金
事故にあって亡くなってしまった、または後遺障害が残ってしまった時に支払われます。

3.保険選びで気を付けたいポイント

保険選びで気を付けたいポイント

出典:photoAC

登山保険に加入する前に、よく確認しておきたい点を紹介します。いざ事故にあったときに、保険金が支払われない!ということにならないように、気を付けましょう。

・自分の山行スタイルにあっているか
入ろうとしている保険が、軽登山向けなのか本格登山向けなのか、しっかり確認しましょう。よく整備された登山道しか歩かないのであれば、あまり気にする必要はありません。しかし、いわゆる破線ルートと言われるバリエーションルートや、一般登山道でも危険個所が連続するような岩場のルートに行く場合は注意が必要です。
先にも書きましたが、軽登山向けの保険と本格登山向けの保険の大きな違いは「山岳登はん」が対象か否かです。一般的なイメージですと、アイゼンなどの特殊な道具を使わない限りは、軽登山向けの保険でも良いように思えます。ですが、そのような道具を使用しなくても、「危険度が高いルートだ」と保険会社に判断された場合、山岳登はんの対象となります。ですので、一般登山道かつ特殊な道具を使わない場合でも、事故が多発しているようなルートに行くのであれば、本格登山向けの保険に入るのが無難です。

・道迷いや病気が原因の遭難に対応しているか
山で遭難したのであれば、全て登山保険の対象になると思われがちですが、実は「遭難した原因」によっては、保険金が支払われない場合があります。一般的な登山保険の対象となるのは、「急激かつ偶然な外来の事故」による遭難です。ですので、具体的には、山での転倒・滑落などによる遭難は対象となります。しかし、道迷いや疲労、または持病などの病気が原因で動けなくなって遭難した場合は、「急激かつ偶然な外来の事故」にあたらないので、保険金がおりません。
もちろん中には、このようなケースにも対応している保険もあります。登山の遭難原因の半分程度が、道迷いや病気、疲労となっていますので、どこまでカバーした保険に入るのか、よく考えることが大切です。

・短期保険の補償期間切れに注意
1日や2日の短期保険に入る際に気を付けたいのが、保険の補償期間です。補償の対象となるか否かは、「保険の補償期間内に、警察によって遭難と認められたかどうか」で決まります。例えば、日帰り登山で、山行当日の1日のみ保険に入って遭難したケースを考えてみましょう。この場合、山行当日のうちに警察に連絡し、遭難と認められれば保険金が支払われます。これは救助が翌日になったとしても、問題ありません。しかし、山行の翌日に警察に連絡し救助された場合は、保険の対象外となってしまいます。
ですので、短期の保険に入る際には、山行当日から数日余裕をもって契約するのがおすすめです。

まとめ

遭難した時のことは考えたくありませんが、誰にでも、どんなに気を付けていても、登山中に事故に遭ってしまう可能性はあります。もしもの時に自分や家族の身を守るために、保険にはしっかりと入っておきましょう。この記事が、少しでも保険選びの参考になれば幸いです。

(lapis0v0)

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