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登山靴は大きめのサイズを選ぼう!正しい試着方法と選び方について

登山靴は大きめのサイズを選ぼう!正しい試着方法と選び方について

登山靴の専門店やアウトドアショップであれば、自分にぴったりの登山靴が手に入ると考えている人も多いでしょう。丁寧に説明しながら一緒に選んでくれる店員がいるショップもありますが、接客の丁寧さは人によりさまざまです。

今回は、登山靴の正しいフィッティング方法や、選び方のコツについて詳しく紹介します。登山靴選びで失敗しないためにも、自分の足に合った登山靴を選びましょう。

1.登山靴の特徴と役割について

登山靴は、普段履きの靴よりも防水性や通気性に優れています。雨に備えて完全防水の登山靴を探す人もいますが、完全防水だと汗をかいた場合に蒸れが起こりやすくなります。そのため、多くの登山靴には防水性だけでなく、透湿性も抜群なゴアテックスやアウトドライなどの素材が用いられていることが特徴です。
見た目重視で靴を選んでしまう人も、登山靴を選ぶ際には防水素材やクッション性などにも着目すると良いでしょう。

さらに、険しい山と道路整備されている山では、適した登山靴が変わります。登山靴の形状によって疲れやすさや足首への負担も変わるため、用途に合った靴を選ぶことがポイントです。登山初心者の場合、「サイズが合っていれば大丈夫」と安易に選んでしまう人も少なくありません。しかし、同じサイズであっても靴の幅やソールの固さは登山靴によって異なるため、必ず試着をして履き心地をチェックすることが大切です。

途中で足が痛くなったり、疲れやすく感じたりといったトラブルを防ぐためにも、足の形や用途に合った登山靴を選びましょう。

2.登山靴の正しいフィッティング方法

普段靴を購入する際、表示サイズで決めてしまう人や、椅子に座って試着しただけで選ぶ人も多いでしょう。試着もせずに安価格な商品を選んでしまった場合は、靴擦れを起こすだけでなく、怪我引き起こしかねません。しかし、正しいフィッティングを行うことにより、自分の足に合った登山靴を選ぶことができます。

ここからは、登山靴選びに欠かせない正しいフィッティング方法を解説します。

2-1.足長・足囲・足幅のサイズを測る

登山靴を選ぶ際は、足長・足囲・足幅の3つに注目しましょう。

足長は、一番長い足の指先からかかとまでの長さのことを指します。靴を履いてサイズ感をチェックする際は、かかと部分に指1本分(1㎝程度)の余裕を持つことがポイントです。足先に余裕がなくなってしまうと、怪我の原因となります。インソールを取り出してサイズを合わせる際には、かかとの位置を合わせて、つま先部分が指1本分大きめであることを確認しましょう。

足囲は、足の親指と小指の関節のそれぞれ1番出ている部分を通るように1周した長さで、登山靴によってサイズ感が変わります。足長だけで登山靴を購入してしまうと、窮屈に感じたり足が入らなかったりすることもあるため、注意しましょう。

足幅は、足の親指と小指の関節で1番出ている部分を直線で結んで測った長さです。足の甲部分で測ろうとすると、アーチ部分によって正しく測れないこともあります。紙などに足を乗せて、それぞれの足の型を紙に記してから長さを測ることがベストです。

また、足サイズは左右が微妙に異なるため、両足のサイズを測ることをおすすめします。測定したサイズをもとに、登山靴をネットで購入することもできますが、フィット感など履かなければければわからないこともあるため、実際に試着してから購入するようにしましょう。

2-2.厚手の靴下を履いて靴を試着する

普段履いている靴下のままで登山靴を履く人もいますが、靴下の生地が薄いと足を痛めやすくなります。安全のためにも、スポーツ用などの厚手の靴下を着用しましょう。厚めの生地は、土踏まずを守るクッションとなります。また、厚み以外にも長さがあることで、足首の保護にも役立ちます。

登山靴を購入する際にも、普段用の靴下ではなく厚手の靴下を着用しましょう。薄い生地や短い靴下で登山靴を選んでしまうと、登山当日に履けなかったり、きつく感じたりというトラブルが起こりやすくなります。

2-3.試着した状態で店内や傾斜台を歩く

自分の足の形に合った登山靴が見つかったら、試着した状態で店内を歩いて履き心地を試しましょう。全体重をかけたときのフィット感はどうか、歩いたときに痛みを感じないかどうかを確認することが大切です。店内や傾斜台を歩くことで、椅子に座って試着しただけではわからない、歩きやすさやサイズ感をチェックすることができます。

登山靴に限らず、靴を購入する際は、靴の形が自分の足の形や歩き方に合っているかどうか、確認することが重要です。安全と快適さの両面をクリアできる靴を探しましょう。

3.失敗しない登山靴選びのポイント

機能性に優れている登山靴ですが、すべてが高機能というわけではありません。そのため、登山靴を選ぶ際にはメーカーやデザイン性ではなく、いかに足にフィットするかどうかに重点を置いて探すことが大切です。また、歩きやすく疲れにくいかどうかも合わせてチェックする必要があります。

ここでは、登山靴のサイズ選びで特に注目したいポイントを紹介します。

3-1.大きめのサイズ+つま先に余裕がある

登山靴は、サイズが大きめのものを選びましょう。足のサイズにぴったりの靴を選んでしまうと、疲れやすく怪我の原因となります。つま先に1㎝程度の余裕があるものを選ぶことで、踏み込んだときの足への負担が抑えられるため、大きめのサイズを選ぶことがポイントです。

また、登山靴のつま先部分は、衝撃から足を守るために硬いパーツが使用されています。そのため、下山時はつま先に体重がかかりやすく、爪が割れてしまったり、むくみによって靴擦れが起こったりすることも少なくはありません。踏み込んだときにつま先が当たる場合は、サイズの見直しを行いましょう。

以下は、登山靴のサイズ換算表です。

UKサイズ(イギリス)
21.0cm
メンズ:3
レディース:4
22.0cm
メンズ:4
レディース:5
23.0cm
メンズ:5
レディース:6
24.0cm
メンズ:6
レディース:7
25.0cm
メンズ:7
レディース:8
26.0cm
メンズ:8
レディース:9
27.0cm
メンズ:9
レディース:10
28.0cm
メンズ:10
レディース:11
USサイズ(アメリカ)
21.0cm
メンズ:2.5
レディース:2
22.0cm
メンズ:3.5
レディース:3
23.0cm
メンズ:4.5
レディース:4
24.0cm
メンズ:5.5
レディース:5
25.0cm
メンズ:6.5
レディース:6
26.0cm
メンズ:7.5
レディース:7
27.0cm
メンズ:8.5
レディース:8
28.0cm
メンズ:9.5
レディース:9
EUサイズ(ヨーロッパ)
21.0cm
共通:32
22.0cm
共通:34
23.0cm
共通:36
24.0cm
共通:38
25.0cm
共通:40
26.0cm
共通:42
27.0cm
共通:44
28.0cm
共通:46

登山靴は、UKサイズやUSサイズで表記されていることが多いです。登山靴の大きめ・小さめのサイズが分からない場合は、上記の換算表を参考に、自分に合った登山靴を選ぶと良いでしょう。

3-2.足の形状に合っている

足の疲労は、足の屈曲によって起こります。そのため、ソールが柔らかすぎたず、足の形状に合っている登山靴を選ぶことが重要です。

足の形状は、エジプト型・ギリシャ型・スクエア型の3種類に分類されます。エジプト型は日本人に多いタイプで、重心が外側にかかりやすく外反母趾が起こりやすい形状です。ギリシャ型は、つま先に余裕がないと中指が圧迫され、ハンマートゥという症状が起こりやすいという特徴があります。また、指の長さがほぼ同じであるスクエア型は、横幅が広く体重が均等にかかるものの、靴の形状によっては親指や小指に負担がかかりやすい形状です。

登山靴も足の形状と同様で、ローカット・ミドルカット・ハイカットの3種類があります。登山靴を選ぶ際は、足のサイズだけでなく、靴の形状が自分の足の形状に合っているかどうかにも注目しましょう。

ローカット
特徴
  • ・軽量でスニーカーに近い履き心地
  • ・足首が保護されない
おすすめシーン
  • ・ハイキングや低い山
  • ・整備された道
ミドルカット
特徴
  • ・軽めで強度のバランスが抜群
  • ・足首をしっかり固定
おすすめシーン
  • ・日帰り登山
  • ・整備されていない山もOK
ハイカット
特徴
  • ・ソールが硬め
  • ・足首をしっかり固定
おすすめシーン
  • ・長時間の登山
  • ・岩場などの険しい山

ミドルカットやローカットの登山靴は、軽登山に適したトレッキングシューズ・ハイキングシューズに多くみられる形状です。登山靴とひとくちにいっても、トレッキング用・クライミング用・ハイキング用など種類が豊富なため、初めて登山靴を選ぶ人はプロに相談しながら選ぶと安心です。

最適な靴の選び方は、登山経験や登る山のタイプによっても変わります。初心者であれば、整備された道はもちろん、日帰り登山にも対応できるミドルカットがおすすめです。

3-3.インソール厚みがある

登山靴には付属のインソールがありますが、標準仕様のインソールは、快適性や衝撃吸収性が足りない場合も少なくはありません。インソールが薄ければ、足を痛めやすかったり、思わぬ怪我を招いたりする可能性もあるため、登山靴を選ぶ際はインソールの厚さもチェックしましょう。

また、インソールは登山靴とは別に購入することも可能です。インソールが1枚あるだけでも、サイズ調整を行ったり、快適さ機能性をアップさせたりすることができます。登山初心者や長時間の登山を行う人は、足の疲れを軽減するためにも、自分の土踏まずの形に合ったしたインソールを選ぶことがおすすめです。

まとめ

登山靴の歩きやすさやフィット感は、実際に履いて歩いてみなければわかりません。登山靴を選びで失敗しないためにも、登山靴の役割や特徴を理解した上で、正しいフィッティングをする必要があります。

足の形は、人によって異なるように、登山靴のサイズ感やインソールの厚みも、メーカーや商品によって異なります。今回の記事を参考に、自分の足にフィットする登山靴を選び、怪我なく安全に登山を楽しみましょう。

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