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富士山を安全に登るためには登山靴が必須!選び方のポイントも紹介

富士山を安全に登るためには登山靴が必須!選び方のポイントも紹介

年間20~30万人が登る富士山は、登山道として整備されているところが多いため、初心者も楽しめる山です。しかし、スニーカーのような軽装で富士山に登ることで、怪我や遭難などのトラブルに巻き込まれてしまう人もいます。

富士山を安全・快適に登るためには、本格的な登山靴が欠かせません。ただ、登山靴には様々な種類があるため、初心者にとっては選び方が難しいところです。

そこでこの記事では、本格的な登山が初めての人に向けて、富士登山に適した登山靴を選ぶためのポイントを紹介します。

1.富士山にスニーカーで登るのは危険!

富士登山者の中には、スニーカーやランニングシューズを履いて登っている人がいます。しかし、スニーカーなどで富士山に登ることは怪我のリスクを高めるなど問題があるため、おすすめできません。

通常のスニーカーで富士登山を行うことの代表的な問題点としては、以下のものがあります。

  • ・靴の中に砂利が入りやすい
  • ・石の角で足の裏が痛い
  • ・雨に弱い
  • ・靴底がはがれやすい
  • ・下山時に疲れやすく、捻挫などの怪我に繋がりやすい

本来、スニーカーはある程度整備された道で歩くことを前提に作られています。そのため、登山道のようなでこぼこした険しい道では、足を十分に守れません。また、防水加工が不十分なスニーカーでは、突然の雨やぬかるんだ道で快適に歩くことは困難です。

2.富士山を登る時は登山靴を履くべき理由

富士山に登る時は、スニーカーではなく登山靴を履くことで、怪我のリスクを減らすことができます。登山靴とスニーカーで怪我の起こしやすさが異なる原因は、「ソール(靴底)の固さ」「ソールの溝」「カット(靴の足首の高さ)」の違いによるものです。

スニーカー
●ソールの固さ/柔らかい
●溝の深さ/溝も浅い
●カット/カットが低い
登山靴
●ソールの固さ/固い
●溝の深さ/溝が深い
●カット/カットが高い

ここでは、スニーカーと比べた時の登山靴が持つ特徴・メリットを説明します。

2-1.丈夫で破れにくいため

登山靴は、でこぼこした険しい道を歩いても靴底が壊れないように、固く耐久性に優れた素材を用いていることが特徴です。

富士山の登山道は、ほかの標高が高い山に比べると整備されているものの、小石がたくさん転がっています。アスファルトで舗装された道路を歩くことが前提となっているスニーカーは、靴底が柔らかく強度も登山靴に比べると弱いです。そのため、スニーカーで登山すると、すぐに壊れてしまう可能性があります。

一方、靴底が固く強度の強い素材でできている登山靴は、険しい登山道でも、簡単には靴底がはがれてしまうことはありません。下山するまで、足をしっかりと保護するためには、登山靴の着用がおすすめです。

2-2.滑りにくいため

登山時の怪我や遭難などのトラブルに繋がる原因として代表的なものが、転倒と滑落です。警察庁が2017年に公表した「山岳遭難の概況」によれば、遭難原因の17%が滑落、15%が転倒となっています。山で滑ったり、転んだりすることは、時には命にかかわる問題です。

登山靴のソールは、普通のスニーカーよりも固く頑丈であることに加え、溝が深くパターンも大きいことが特徴です。そのため、岩場や雨でぬかるんだ登山道でも歩きやすく、転倒のリスクを減らせます。一方、溝が浅くパターンも小さいスニーカーでは、険しい登山道では滑りやすいため、怪我に繋がりやすいです。登山で重大事故を引き起こさないために、滑りにくく転倒しにくい登山靴を履いて富士山に登りましょう。

2-3.足首を捻挫しにくいため

登山の時に多くの人が起こしやすい怪我として、足首の捻挫があります。小石が散らばり、時には岩の上を歩かなければならない登山道では、不自然な歩き方をして、足首を捻ってしまう人が多いです。

登山靴はスニーカーに比べて、カットが高いため、足首をしっかりと固定でき、足を捻ってしまうリスクを軽減できます。カットの低いスニーカーでは、足首を固定できないため、足首を捻りやすく、特に下山時は足に力が掛かることで、捻挫しやすいです。

3.富士山を快適・安全に登るための登山靴を選ぶ方法

このように標高が高く険しい山に登る時は、専用の登山靴が欠かせません。しかし、登山靴には数多くの種類があるため、登山初心者は「どのような基準で選ぶべきなのか」と悩んでしまいがちです。

ここでは、登山靴の選ぶ時に気を付けるべき3つのポイントを紹介します。適切な登山靴を選んで、快適・安全に富士登山を楽しみましょう。

3-1.ミドルorハイカットを選ぶ

標高が高く険しい山を登る時は、足首の捻挫を防ぐために、足首をしっかりと固定できる「ミドルカット」か「ハイカット」の登山靴を選びましょう。アウトドアショップの登山靴売場に、「ローカット」の靴が置かれていることもありますが、それはハイキングやキャンプ目的の靴です。登山靴売場で売られていても、ローカットの靴は富士登山には向いていません。

カットが高い靴ほど、足首を捻挫するリスクが小さいですが、緩やかな道では歩きづらいと言うデメリットがあります。ある程度登山に慣れている人は、比較的歩きやすいミドルカットがおすすめです。

3-2.余裕のあるサイズを選ぶ

長い時間を掛けて歩く富士登山では、自分の足に合ったサイズの登山靴を履くことが重要です。サイズの合っていない靴を長時間履き続けると、足が疲れや靴擦れの原因となります。

ただし、登山靴における「自分に合ったサイズ」とは、普段履いている靴よりも0.5~1cmほど大きいサイズです。全体的に大きめのサイズで、つま先に1cmほど余裕のある登山靴を履くことで、踏み込んだ時に掛かる足への負担が抑えられます。

特に下山時は、つま先に体重が掛かりやすいです。足を守るために固い素材で作られた登山靴のつま先部分に体重が掛かることで、爪が割れるなどの怪我に繋がることがあります。また、疲労によってむくむことで、靴のサイズが小さいと靴擦れが起こりやすいです。

3-3.防水透湿性の高いアッパー素材を選ぶ

登山靴を選ぶ時は、カットの高さやサイズだけでなく、靴の表面部分であるアッパーが防水透湿性の優れた素材を選びましょう。

富士山のような標高が高い山は気候の変動が大きいため、服だけではなく登山靴にも雨対策が欠かせません。アスファルトで舗装されていない登山道では、雨が降ると地面がドロドロにぬかるんでしまいます。防水性の高い登山靴を履くことで、ぬかるんだ道を歩く時でも、靴の内部に水が入りにくくなります。

また、登山では汗で靴の中が蒸れやすいため、湿気を靴の外に逃がす透湿性が優れた素材の靴を選びましょう。暑い夏場の登山でも、靴内部の湿気を逃がしてくれる透湿性の高い素材を選ぶことで、快適に富士登山が楽しめます。

このような防水性と透湿性の両方に優れた素材であるゴアテックスをアッパー素材に使用した登山靴が人気です。

4.登山靴を安く用意したい人はレンタルがおすすめ

登山靴を購入するには、およそ2~3万円ほど掛かります。登山初心者で、いきなり自分用の登山靴を購入することに、ハードルが高いと感じる時は、登山靴のレンタルサービスを利用することがおすすめです。

登山靴のレンタルであれば、1泊2日~2泊3日で3,000~4,000円ほどの格安料金で利用できます。

登山靴をレンタルする時は、自分の足に合ったサイズの靴を選ぶことが大切です。そのため、レンタルでも登山前に一度は試着しましょう。ネット出店しているレンタルショップによっては、靴の到着後にサイズ変更が可能なところもあるため、サイズ変更できるショップを選ぶと安心です。

まとめ

富士登山は、険しい登山道を長い時間を掛けて登るため、足に掛かる負担を少しでも軽減することが大切です。一般的なスニーカーでは、険しい登山道を安全・快適に登ることは容易ではありません。楽しい富士登山のためには、丈夫で破れにくく、険しい登山道でも安全に歩ける登山靴を履きましょう。

本格的な登山が初めての人は、費用を抑えて登山靴が利用できるレンタルサービスがおすすめです。自分に合った登山靴を選び、楽しい富士登山の思い出を作りましょう。

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