富士登山向けセット
富士山に登山できる期間はいつ?どれぐらい準備がいるの?
言わずと知れた日本一高い山である富士山!実は富士山に登ったことをきっかけに登山にハマる人も多いほど、富士山は登山の入門として登られています。 そんな富士山には登山可能な時期(開山期間)と、そうでない時期(閉山期間)があることをご存じでしょうか?それに加え、3,776mという標高の富士山に登るためには、しっかりとした準備も必要なのです。 このコラムでは今年は富士山に登りたい!とお考えの方に向けて、富士山の開山時期とその準備について解説します。
目次
一般の登山者が登る登山道が解放されるのは、例年7月から9月の夏山だけです。
これほど人気のある山であるにも関わらず、開山期間はわずか二ヶ月程度。
そのため、お盆休みや週末などのハイシーズンは登山道が渋滞するほどです。
開山期間は雪の状態など様々な要因でずれることもあり、7月1日に毎年開山しているわけではないので注意しましょう。
閉山期間は開山期間を除いた1月から6月、10月から12月の期間で、その間は登山道が閉鎖され、山小屋やトイレなどの施設も全て閉鎖されています。
また、五合目に通じる富士山スカイラインも閉鎖され、一般登山者の登山は禁止されます。
閉山される理由は最大の「危険だから」です。 「万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山禁止」とされ、冬期では氷点下30℃を下回り、風速30m以上も稀ではないとガイドラインには明記されています。 (富士山における適正利用推進協議会「富士登山における安全確保のためのガイドライン」より引用)
現代でも大人気の富士山ですが、古くから信仰の対象とされるなど、様々な形で登山が行われてきました。
そのため登山ルートも複数あり、現在でも残る人気のルートは整備がされています。
また、富士山では登山ルート上には表記・デザイン、色などが統一された標識があるため、自分が使用するルートの色を知っておくと道迷いの予防にもなりますので、これから登るという方はぜひ覚えてください。
最も人気がある吉田ルートは山梨県側から北側を通って山頂を目指します。
登山道と下山道が別々になっているので、間違わないように注意が必要です。
登りには山小屋が多いのですが、下りには殆どないため、緊急時に逃げ込める場所がないことに留意しましょう。
また、救護所が五、七、八合目に開設されますが、やはり下山道にはないので注意ましょう。
静岡県側から富士山の東側を登るのが須走ルートです。
標高の高い位置まで樹林帯が広がっているため、強い日差しから身を守ることができますが、霧が出たり、夜間の登山であったりする場合には道迷いに注意が必要になります。
須走ルートも登山と下山ルートが別で、下山ルートは火山砂利を一直線に下る「砂走り」が有名です。
4つある富士山の登山ルートで最も登山者が少ないのが御殿場ルートです。
静岡県の南東側から登るルートで、出発地点の標高が低い健脚向きのコースです。
静かな登山を楽しみたい方にはおすすめのルートですが、七合目までは標準でも4時間以上かかるコースです。
七合目まで到達できずに救助を要請するケースも増えているので、無理をせずに引き返す判断も大切です。
火山砂利の道を一気に下る「大砂走り」を楽しむために、下山ルートだけ御殿場ルートを利用する人も多いようです。
吉田ルートに次いで人気のある富士宮ルートは、静岡県から富士山の南側から山頂を目指すルートです。
出発地点の標高が高いため、山頂までの距離が短いのですが、全体的な傾斜は急で岩も多いため、落石や転倒などによる怪我への注意が必要です。
また、登山道と下山道が同一のため、渋滞が発生し易いルートでもあります。
富士宮ルートで山頂を一周する「お鉢巡り」が人気です。
宝永山遊歩道を経由して、御殿場ルートへと抜けるルートはプリンスルートとも呼ばれ、特に人気があります。
マイカー規制は自然公園などでハイシーズンの利用環境の確保と自然環境の保護のために行われる利用規制の一つです。
富士山でもマイカー規制は行われており、御殿場ルート以外で実施されています。
富士スバルライン、富士山スカイライン、ふじあざみラインなどが規制の対象になっています。
マイカー規制は富士山が開山される7月から9月にかけて行われますが、シャトルバスなどが各登山口へ運航していますので利用しましょう。
富士山は日本最高峰。
何の準備もなしに登ることは難しいでしょう。
高山病や天候の変化に対応することだけでなく、体力作りなども必要になります。
富士山をきっかけに登山を本格的にスタートする方も多く、装備はしっかりと整っていない場合も多いのが実態です。
しかし、登山用の装備は高価なため、初めての登山で全て揃えるのは費用面でもリスキーです。
まずはレンタル品を利用して、続けたくなったら少しずつ揃えていくという選択肢も十分検討に値するでしょう。
このコラムが掲載されている「やまどうぐレンタル屋」は、初心者向けのセットもレンタルしています。
やまどうぐレンタル屋で富士山登山をする方に人気なのは、初心者まるごと6点セット男性・女性です。
このセットは「防寒着は自前のものがある」という方向けのセットです。
レインジャケット、ザック、登山靴、ストック、ヘッドランプ、ショートスパッツの6点セットです。
次いで人気なのが、フルサポート12点セット男性・女性です。 6点セットに、防寒着(フリース)、トレッキングパンツ、機能性タイツ、膝サポーター、アウター手袋、帽子が追加されたものです。
個人的には、「初めて登山に挑戦する」という方はこちらのセットがおすすめです。
こちらのセットなら登山中にあると便利なものは全て揃っていますし、登山を続けるという場合にはこちらのセットをモデルケースにして装備を揃えていくことができます。
また、富士山は標高が高く紫外線も強いので、登山に適したスポーツサングラスと日焼け止めがあると目への負担が軽減できるのでおすすめです。
富士山を多くの方は五合目から登るため、実際には2,400m地点からスタートして約1,300mを登ることになります。
たった1.5kmと考えると大した距離ではないように思えますが、平地とは全く違います。
空気が薄いため発症する高山病だけでなく、気温差、天候の急変、落石といった様々なリスクがあります。
なにより、登山者に最低限の体力がなければ動けなくなって「遭難」し、救助を要請する事態に陥ります。
そうならないためにも富士山への登山を決めた2~3ヶ月前ぐらいからトレーニングを始めましょう。
ウォーキングなどの有酸素運動で心肺機能を高め、スクワットを始めとした筋力トレーニングで下山時の事故を予防することが大切です。
初めて富士山を登る、という方は単独や経験のない友人とだけよりもツアーなどを利用すると安全かつ快適に登山できるでしょう。
山小屋の予約や万が一への事態の備えなど、プロのガイドの存在は大きな助けとなるはずです。
山頂を目指す登山だけではなく、富士山を楽しみたい方には特にツアーはおすすめです。
例えば、富士山五合目総合管理センターが行っている「富士山五合目自然解説」(リンクは「富士の国やまなし観光ネット」HP)では富士山五合目周辺の動植物や地形・地質、景観などを知ることができるガイドツアーが行われています。
眺める・登るだけではない富士山の魅力をより深く知りたいなら、大変おすすめのツアーです。
無料のため、混み合うことも予想されるので早めの予約が無難かもしれません。
そして、やまどうぐレンタル屋と同じく、株式会社フィールド&マウンテンが運営するゆる~い山歩きワンコインイベントなどが大好評の「Yamakara」でも富士山に関する様々にツアーを行っています。
Yamakaraのツアーには登山装備の無料レンタルがセットで付いているので、初心者の方も参加し易いでしょう。
混雑を回避して山小屋からご来光を拝み、それからゆっくりとプリンスルートから剣ヶ峰山頂へと至る富士山(山小屋ご来光)ツアーはかなりの人気ツアーです。
現在は募集していませんが、富士山の一合目から五合目までを楽しめるツアーも山頂へ登るだけではない富士山の魅力を知れるので個人的に復活してほしいツアーのひとつです。
初心者にも人気の富士山が開山しているのは7月から9月の二か月間だけ。
初めての登山という方は登山装備のレンタルやツアーへの参加も検討してみてください。
楽しさも厳しさもたっぷりと詰まった富士山のたった二ヶ月しかない開山期間を逃さないように、しっかりと準備をして安全登山で楽しみましょう!
(品川)