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スノーシューってなに?雪の上でもサクサク歩ける冬の遊びを紹介

スノーシューってなに?
雪の上でもサクサク歩ける冬の遊びを紹介

360°見渡す限り一面の雪景色。童心に返り寒さなど気にせず走り回りたくなったり、音の遮断された世界で静かに散歩したり、風景を写真に収めたくなりますよね。でもふかふかな雪の積もった道では思っている以上に歩きづらく体力を消耗し、ものの数分でへとへとになってしまいます。
「スノーシュー」はそんなふかふかな新雪でも雪に沈みにくく、快適に歩くことができる魔法のようなアイテムなので、普段なかなか見ることもできない雪の世界を見ることが気軽に散歩できてしまいます。

1.スノーシューとは

スノーシュー(英:Snowshoe)とは、雪の上を快適に歩くための雪上歩行具で、西洋のかんじきです。
スノーブーツに装着して雪に接した面積を大きくすることで浮力を高め、雪に沈みにくくなることが特徴です。
ワカン(輪かんじき)よりもサイズが大きいため、浮力が強くラッセル能力が高いというメリットがあり、手軽に雪上の歩行を楽しむことができることから、近年ではスノーシューを履いて雪上を歩き、自然に親しむことを目的としたツアーが各地で行われたりします。

■ワカンとの違い
スノーシューと並んで紹介される「ワカン」は、同じかんじきの仲間で、スノーシューが西洋発祥としたら、ワカンは日本古来の雪上歩行具ですね。
主な違いは形状が異なることから、ワカンよりも浮力が高いが、大きさや重量から携行性や狭い場所での小回りではワカンに劣ってしまいます。
スノーシューとワカンの比較で、最大の特徴といえるのがやはりずば抜けて高い浮力にあります。
ワカンでないと難しいシチュエーションがあるように、スノーシューだからこそ踏破できるシチュエーションも数多くあります。

    2.スノーシューの構造

    スノーシューの構造についてご説明します。

    • ・デッキ
      フレームの内側にある板状の部分をデッキといい、雪に接する面積を広くすることで浮力を上げます。デッキが大きいほど浮力が高くなり雪に沈みにくくなりますが、その分重くなり、大きさから小回りがききづらくなります。
      「自分の体重+荷物の重量」から最適な浮力の大きさを選ぶことがおすすめです。
    • ・フレーム
      スノーシュー外周にあるフレームのことを指し、スノーシューの骨格といえる部分です。体重を支えるため高い強度が必要になります。アルミフレームやプラスチックフレームなどがあります。
    • ・バインディング
      シューズをスノーシューに固定する部分で、ストラップ式とラチェット式があります。ポイントとしては装着しやすく調節も簡単なもの、装着してから緩みにくいものを選びましょう。
      また、かかとを上げる機能(ヒールリフター)の有無も確認すべきポイントで、傾斜の多い日本の山ではヒールリフターの有無により機能性で大きく差ができます。
    • ・クランポン
      スノーシューの底につく爪をクランポンといい、素材や形状は様々ありこれによってグリップ力(滑りにくさ)が異なります。

    3.スノーシューの種類について

    スノーシューは大きく分けて2種類に分けられます。

    • ・平坦用スノーシュー 
      標準的なスノーシューで、デッキが大きくクランポンは小さめになっています。平坦な場所で使用を想定しており、浮力が高い分、グリップ力は低いため傾斜がある場所では滑りやすくなります。
    • ・登山用スノーシュー
      平坦用スノーシューとは逆に傾斜での使用を想定しているため、小回りがききやすいようデッキが小さめに作られているものが多く、クランポンが多く取り付いているため滑りにくい設計になっています。また、かかとを上げるヒールリフター機能があり、傾斜が多い場所で使う場合はこちらがおすすめのモデルといえるでしょう。

    4.ラッセルとは

    ラッセルとは、深く積もった雪をかき分け、踏み固めながら進むことをいいます。ラッセルは体力の消費が激しいため、ツアーなどで複数人進む場合は交代しながら行うとよいでしょう。
    ラッセルワークや、ラッセル歩行ともいいますね。
    また、ラッセルによって踏み固められた踏み跡のことを「トレース」と呼びます。トレースがあるかないかで歩行の難易度が大きく変わるでしょう。

    5.その他必要なアイテム

    スノーシュー遊びをする上で、スノーシュー以外にも特に押さえておきたいアイテムをご紹介します。

    • ・スノーブーツ
      防水加工のされている3シーズン対応の登山靴であれば、問題なく取り付けることができます。アッパーやソールが柔らかい素材でできているシューズでは、ベルトが食い込んでしまいフィットしにくいため、ある程度アッパーやソールの硬いものが望ましいでしょう。
    • ・ストック
      雪に足を取られバランスを崩しやすいため、夏用登山ストックで問題ないので、ストックはあったほうがいいですね。
      その場合、ストックが雪に埋まらない様にするスノーバスケットがついているとよいでしょう。手持ちのストックにスノーバスケットがなかったとしても後付けできるものもあります。
    • ・日焼け対策
      冬に日焼け止めなんているの?とお思いの方もいるでしょう。
      雪原は太陽光を反射しやすく、多くの紫外線が反射されます。ちなみに砂浜での反射率は10~25%、アスファルトでの反射率は10%なのに対し、新雪での反射率は80%と非常に高いため、スノーシューに限らずスキーやスノーボードなどの雪遊びの際には「日焼け止め」は必須と言えるでしょう。
      また、反射した紫外線は皮膚だけでなく目にもダメージを与えてしまいますので、照り返しのきつい天候の際は「サングラス」を着けておくことをおすすめします。

    まとめ

    雪が積もると大人になってもわくわくするものですよね。

    スノーシューは、女性や子供などでも気軽に遊べる冬のアクティビティです。スキーやスノーボードはある程度テクニックや経験が必要ですが、練習などいらずに気軽に雪遊びをしたい方にぜひぜひおすすめしたい遊びですね。

    近年では各地でツアーを開催していることもあり、道具もレンタルで揃えることも多いので、今年の冬はスノーシュートレッキングで普段見ることのできない雪の世界を思う存分満喫してみてはいかがでしょうか。


    Shia1925

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